「人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ。そして人の如くに日本も亦堕ちることが必要であろう。堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。」
坂口安吾『堕落論』より
卒論で、無頼派 坂口安吾をやりまして、
戦後間もない日本に放たれた
上記の有名な文章に、30年以上前に触れた。
それからというもの、三つ子の魂なんとやらで、
人間も世間も世界さえも、
そんな視点でとらえることが癖となり、
それこそクセの強いセラピストになりました。
今この時点、
安吾の眼差しが甦り、
なるほどそうだと合点するばかり。
この数ヵ月、
当のウイルスよりも訳のわからない言説が、
少々の真実と人情をまとって
出るわ出るわで、これも、もう飽きた(笑)
確かに、あらゆる次元で革命的な出来事が
起こりつつあるが、それでも、
物語は、その主人公と演出の方法を
今様に変化させるだけで、
物語は物語に過ぎない。
是非などない。
何事も、己が人間であること、
あるいは、それ以上以下であるのかを、
己が己に問うことからしか始まらない。
その問いは、
厳しいようでもあるが、
実は、そうでもなさそうなんだよね(笑)
とにかく、一度読んでみてください。
普段、ここでは、
あんまり本の紹介などしないですけど。
結局、幸か不幸か、今生は、
無頼派でしか生きられないのだなと、
痛感してる(苦笑)
合掌