昨日が<人間関係>なら、
今日は<親子関係>
「ただいま!」
「定吉、いつまで遊んでんだい、
もう宿題はすませたのかい?」
「帰る早々、そういう野暮を言わないでくれよ。
子どもにも子どもなりの付き合いってえものがあるんだから」
「何を、うちの人の口まねなんかして、
そんなんじゃあ、じきにお父つぁんみたいに
ろくでもない人間になっちまうよ」
「そりゃあまずい、今すぐ改心した」
「おうっ、今帰ったぞ」
「いよっ、ろくでなしのお出ましだ」
「うん? 定吉、今変な声が聞こえたけど...
何だい、お前勉強なんかしてんのか。
偉いな、さすがにオレの子だ!」
「しょうがねえだろ、あの女がうるせえんだ」
「定吉、何、余計なこと言ってんだい。
あんたも、勉強の邪魔すんじゃないよ!」
「ZZZ...」
「何だい、この子ったら、寝ちまってるよ」
「寝顔もオレに似て賢そうだな」
「馬鹿言ってんじゃないよ」
「勉強、勉強って、何を勉強してんだい。
ここに本が置いてらあ...
『馬鹿な親と付き合う方法』だってよ」
「その脇にもう一冊あるわよ、
『そんな親を一生面倒見る方法』(泣笑)」
合掌