ヒプノセラピー(催眠療法)、
とりわけ年齢退行療法における母親の存在は、圧倒的。
クライアントの抱える問題の根本的かつ大半を
母親との関係の中に見い出すことさへ出来る。
もちろん、問題ばかりではない、
血と肉からなる身を分かち、生きる力を与え
愛情の全部を注ぎ込む存在でもある。
この場で忌野清志郎をよく登場させるのには、
ボクの好みとは別に、
ヒプノセラピストとしての興味もある。
彼は、生みの親・実母を早くに亡くし、
育ての親(実母の姉)に育てられ
すっかり大人になった頃に、その事実を知らされた。
幼い頃から薄々気づいていた彼がつくる歌には、
その影も色濃く、ラブソングにも恋人以上の存在を感じる。
反戦、反権力、反原発に
あれほどストレートに向かう彼の姿勢を
鼻で笑うわけ知り顔の連中は、
学校やお勉強を卒業するように、彼の下を一斉に離れていった。
彼はただ、二人の母親に面と向かって歌える
そんな歌をつくり、歌っていただけだ。
全部、ラブソングに決まってるだろ!
彼は、亡くなる二年前に
この一曲をもって、母親との問題を昇華した。
似たような境遇を持つジョン・レノンの曲。
母の日に
合掌